中学受験の過去問はいつから|進め方と点数の見方・親の支え方

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秋が近づくと、過去問をいつ始めればいいのか、何年分そろえればいいのかで手が止まる方は多いものです。まわりの子が過去問に入ったと聞くたびに、うちは遅れていないかと気持ちがざわつきます。

とはいえ、過去問は早ければよいというものではありません。基礎が固まらないうちに解いても点は出ず、かえって自信を削ってしまうことがあります。始める時期も、そろえる年数も、実は目安がはっきりしています。

この記事では、中学受験の過去問を始める時期から、解く年数の目安、進め方と復習のやり方、点数の見方、家庭のサポートまでをまとめました。わが子の過去問スケジュールを組む手がかりとして読み進めてみてください。

中学受験の過去問を始める時期

過去問は、いつ始めるかで仕上がりが大きく変わります。早すぎても基礎が追いつかず、遅すぎても必要な年数を解ききれません。ここでは、第一志望と併願校それぞれの開始時期と、着手前に済ませたい準備を説明します。

対象 過去問を始める時期
第一志望校 小6の9月〜10月
併願校 小6の11月〜12月
過去問集の購入 小6の7月〜8月
Q. 過去問は、いつから始めれば本番に間に合うのでしょうか。
A. 第一志望なら小6の9月からが目安です。夏の基礎固めが終わってから始めれば、本番までのおよそ4か月で無理なく回せます。焦って夏前に手を付ける必要はありません。

第一志望の過去問は小6の9月から10月に始める

第一志望の過去問は、小6の9月から10月に始めるのが基本です。夏期講習が終わり、勉強の基礎固めがひととおり済む時期にあたるからです。この時期から入れば、本番までのおよそ4か月で問題量と時間配分にじっくり慣れられます。過去問の開始は小6の9月がひとつのセオリーとされ、多くの塾もこのタイミングを勧めます。9月に入る前の夏の段階では、まだ過去問より単元の穴埋めを優先したい時期でもあるのです。

早く始めすぎると、基礎が固まらないうちに解くことになり、点が伸びずに自信をなくします。反対に始めが遅れると、必要な年数を解ききれないまま本番の日を迎えてしまうのです。第一志望ほど演習の回数がものを言うので、開始の遅れは仕上がりに直結します。まずは9月開始を前提に置き、7月から8月のうちに過去問集を先にそろえておきましょう。

併願校の過去問は11月から12月に取りかかる

併願校の過去問は、第一志望より後ろの11月から12月に取りかかれば足ります。第一志望に演習時間を厚く配分するため、併願は開始をあえて後ろへずらすのです。出願する学校が固まるのも11月以降が多く、その時期に合わせて解けば無駄な演習を減らせます。まだ受けるかどうか迷っている学校の過去問に、早くから手を広げる必要はありません。

併願校の過去問で必要なのは、出題の形式と時間の感覚に慣れておくことです。第一志望ほど深く作り込まなくても、数年分を解けばおおよその傾向はつかめます。むしろ併願を欲張ると、肝心の第一志望に回す時間が削られてしまいます。併願校が確定してから、残りの時間で解ける年数を逆算して割り付けてください。

過去問を始める前に基礎の総復習を終わらせる

過去問を始める前に、基礎の総復習をひととおり終わらせておきます。過去問は今の実力を測る道具なので、基礎が抜けたまま解いても十分な点は出ません。手応えのないまま数字だけが低く出ると、子どもは必要以上に落ち込んでしまいます。せっかくの過去問が、実力を測るどころか自信をそぐ材料になっては本末転倒です。

夏のうちに苦手な単元をつぶしておけば、9月からは過去問だけに気持ちを向けられます。仕上がりの判断は、夏期講習のテキストで正答率が安定しているかを目安にするのです。基礎に大きな穴が残ったままだと、過去問を解くたびに単元の復習へ引き戻されます。基礎に不安が残るなら、着手を少し遅らせ、単元の総復習を先に回しましょう。

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過去問を解く前の準備

過去問は、何年分をどう用意するかで演習量が決まります。第一志望と併願校で必要な年数は違い、そろえ方にもいくつかコツがあります。ここでは、解く年数の目安と、入手やコピーの手順を説明します。

対象 解く年数の目安
第一志望校 5年分〜10年分
併願校 3年分〜5年分

第一志望は過去5年から10年分を用意する

第一志望校は、過去5年分を最低ラインとし、できれば10年分を用意します。第一志望は5年から10年分を解くほど、出題の傾向や学校ごとの癖がつかめてきます。よく出る分野や記述の量、時間配分の特徴は、年数を重ねるほどくっきり表れるのです。対策の精度も、解いた年数に応じて上がっていきます。

同じ回を2回から3回転させることを見込むと、時間の逆算から5年分が現実的な下限になります。残りの月数と、1週間に解ける量をかけ合わせて、こなせる総量を先に考えるのです。欲張って年数だけそろえても、回しきれなければ解きっぱなしで終わります。まずは無理なく回せる年数を決め、そこから余力に応じて足していってください。

併願校は過去3年から5年分にしぼる

併願校は、過去3年分から5年分にしぼって解きます。第一志望に時間を寄せたいので、併願では解く年数を欲張りません。目的は出題の形式と時間配分に慣れることなので、深追いまではいりません。傾向をつかんで本番で慌てない状態になれば、併願の過去問は役目を果たします。

受験する併願校が多い年は、1校あたりの年数をさらに減らして調整するのです。受験校の数を先に数え、全体の演習量が最後まで回りきるかを見積もります。1校ずつを5年分ていねいに解くより、全校を3年分ずつ回すほうが安全な場合もあります。解ける総量から逆算し、1校ごとの年数を決めていきましょう。

過去問は声の教育社や東京学参の赤本で手に入れる

市販の過去問集は、声の教育社と東京学参の2社が定番で、通称は赤本と呼ばれます。声の教育社の版は、合格者最低点や科目別の平均点、得点を書き込む欄まで備えています。倍率や合格者数などの入試データも細かく載っており、点数を判断する材料として使いやすい作りです。同じ学校で両社から出ている場合は、掲載内容を見比べて選ぶとよいでしょう。

学校ごとに掲載されている年数が違うため、複数の版があるなら年数の多いほうを選びます。最新年度の情報が要るので、古い在庫本ではなく必ず新しい版を選びます。人気校の過去問は夏に品薄になることもあるので、早めの手当てが安心です。最新年度の版を、7月から8月のうちに予約して手に入れてください。

過去問はコピーして原本を保管する

過去問は、本番と同じ用紙サイズに拡大コピーしてから解きます。声の教育社の解答用紙には拡大率が記載され、実寸に近い大きさで書く練習ができるのです。実際の解答欄の大きさに慣れておくと、本番で書ける記述量の見当も付けやすくなります。狭い欄にどれだけ詰めて書くかは、実寸で練習しておかないと当日つかめません。

原本に直接書き込んでしまうと、2回目に同じ回を解けなくなります。繰り返し解くことを前提に、必要な年数分をまとめてコピーしておきます。1回分ずつではなく数年分を一度に印刷しておくと、解きたい日に手間取りません。解く前にコピーを済ませ、原本のほうは別の場所に保管しておきましょう。

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過去問の進め方

過去問は、解く順番と時間の使い方で効果が変わります。ただ数をこなすより、本番を想定した解き方のほうが力になります。ここでは、解く順序とペース、丸つけまでの進め方を説明します。

POINT

過去問は「古い年度から順に・本番と同じ時間で・週に1年分から2年分」で進め、解いた当日のうちに丸つけまで終える。

過去問は古い年度から解いて最新年度を直前に残す

過去問を解く順番は、いちばん古い年度から始めます。最新の1年分から2年分は、直前期の実力確認のためにあえて取っておくのです。直近の出題ほど本番の傾向に近く、仕上がりを最後に測るちょうどよい材料になります。早い時期に最新年度を消費すると、直前に本番想定で解ける回が手元に残りません。

古い年度で出題の形式に慣れておき、新しい年度で本番の想定へ寄せていく流れです。順番を逆にすると、最も本番に近い回を練習台として早々に使い切ってしまいます。古い年度は多少傾向が違っても、形式に体を慣らす役目としては十分に働きます。手持ちの年度を古い順に並べ、最新の回を最後に解く予定として組んでおきましょう。

過去問は本番と同じ制限時間で通して解く

過去問は、科目ごとの制限時間をきちんと計り、通しで解きます。時間内に解ききる練習が、本番での時間配分の感覚を作ります。途中で手を止めたり答えを見たりすると、その大事な感覚は身につきません。解ける問題から先に手を付けるといった判断も、時間を計るからこそ鍛えられます。

静かな環境でタイマーをかけ、1回分を最初から最後まで一気に解かせるのです。見直しの時間まで含めて、本番当日の流れをそのままなぞらせます。途中の休憩や中断を挟むと、後半での集中の切れ方まで再現できなくなります。解き終わるまで区切らず、通しで取り組む形を習慣づけてください。

過去問は週に1年分から2年分のペースで進める

演習のペースは、まず週に1年分を目安に置きます。塾の課題や日々の勉強と両立できる範囲に、演習量を収めるためです。詰め込みすぎると肝心の復習が追いつかず、解きっぱなしで終わってしまいます。過去問は解いた数ではなく、直して身についた数が力になると考えてください。

併願校の分まで含めるときは、週に2年分までを上限として考えます。子どもの体力と、丸つけや直しにかかる時間を見ながら細かく調整するのです。ペースを上げるほど親の丸つけ負担も増えるので、そこも計算に入れておきます。残りの週数に解く年数を割り付け、無理のないペース表を作りましょう。

丸つけは解いたその日のうちに親子で行う

丸つけは、解いたその日のうちに済ませてしまいます。記憶が新しいうちに直すほど、復習の効果が高まるからです。日をまたぐと、どう考えて解いたのかが薄れ、直しが浅くなります。なぜ間違えたのかを子ども自身が説明できる状態のうちに、原因までさかのぼります。

間違えた問題は解き直しノートにまとめ、日を置いてもう一度解かせるのです。採点は親子で一緒に行い、つまずいた場所をその場で言葉にして確認します。同じ種類のミスが続くなら、単元の理解そのものに戻ったほうが早い場合もあります。解き終えたらすぐ採点し、直すべき問題に印を付けておきましょう。

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過去問の点数の見方

過去問は、点数の見方を知らないと一喜一憂で終わってしまいます。満点との差ではなく、合格に必要な点との差で読むのが基本です。ここでは、合格者最低点との比べ方と、失点の分析の仕方を説明します。

過去問の点数は合格者最低点と比べて判断する

過去問の点数は、満点ではなく合格者最低点との差で判断します。合否の基準はその最低点にあり、そこを超えられるかが本当の目安になるのです。過去問は合格者最低点との差で見ると、あと何点必要かがはっきりつかめます。7割取れていても最低点が8割の年なら届いておらず、逆に5割でも最低点が4割なら合格圏です。

赤本には、その年の合格者最低点や科目別の平均点が載っています。1回目で最低点に届かないのはよくあることなので、伸びしろとして受け止めます。満点との差ばかり見て落ち込むと、本当は近づいている事実を見落とします。解くたびに最低点との差を記録し、その差が回を追って縮まっていくかを見てください。

過去問は科目ごとに得点源と失点をより分ける

点数は総点だけでなく、科目ごとに取れた問題と落とした問題へより分けます。合計が同じ点でも、どの科目で落としたかによって次にやる勉強は変わります。苦手な科目や特定の単元が見えてくれば、残り期間の対策を細かく絞り込めるのです。得点源になっている科目は維持し、崩れている科目に時間を寄せる判断ができます。

算数で計算を落としているのか、国語で記述を落としているのかで、打つ手はまるで違います。失点の中身を、大問や単元の単位まで下ろして書き出しておくのです。ただ点が低いという印象で終わらせず、どこで何点こぼしたかを数字で押さえます。採点のあとに失点を単元別に並べ、優先して復習する順番を決めましょう。

過去問は同じ回を繰り返し解いて伸びを確かめる

過去問は、同じ回を時間を空けて2回から3回解き、得点の伸びを確かめます。2回目で解ける問題が増えていれば、復習がきちんと身についた証拠になります。1回きりで次の年度へ進むと、弱点が本当に直ったかどうかが分かりません。前に落とした問題を今度は取れるか、というのが復習の効果を測るものさしです。

解きっぱなしにすると、せっかく見つけた弱点がそのまま本番まで残ってしまいます。1回目で落とした問題を中心に、2回目を数日後の予定へ組み込むのです。全問を解き直す時間がなければ、間違えた問題だけを拾って解き直す形でも足ります。同じ回を解き直し、点数の上がり方で仕上がりを確かめてください。

過去問に取り組む家庭のサポート

過去問の時期は、家庭の支え方でも進み方が変わります。子どもが解くことに集中できるよう、親が受け持てる役割があります。ここでは、親が担う準備と、点数への向き合い方を説明します。

注意

過去問の点数が低くても、その場で叱らない。直前期の失点で自信を折ると、演習そのものが止まってしまう。

親は過去問の印刷とスケジュール管理を担う

過去問のコピーや年度の管理、演習日の割り付けは、親が引き受けます。こうした事務作業を親が持てば、子どもは解くことと直すことに専念できます。声の教育社の予約や最新版の入手も、親が動けば夏のうちに早めに手が回るのです。子どもが段取りまで抱えると、演習そのものに向ける力がそがれてしまいます。

どの年度をいつ解くかを一覧にしておくと、進み具合を親子で共有できます。コピーを前もって用意しておけば、解きたい日にすぐ取りかかれるのです。どこまで解いてどれを直したかを親が記録しておくと、抜けや重複も防げます。解く年度と日程を1枚の表にまとめ、必要な分のコピーを先に済ませておきましょう。

親は点数で叱らず子どもの復習を支える

過去問の点数が低くても、その場で叱らないよう気をつけます。直前期の失点は、ただでさえ子どもの自信を削りやすい時期に重なるのです。点数で責めると過去問そのものが嫌になり、演習が止まってしまいます。本番前にいちばん避けたいのは、勉強から気持ちが離れてしまうことです。

できた部分を具体的な言葉で伝え、直すべき問題に一緒に向き合います。結果の数字より、次に取れそうな問題へ目を向けさせるほうが、得点につながるのです。前回より縮まった最低点との差を示すと、子どもも手応えを持てます。点数の話は短く切り上げ、復習に一緒に取り組む時間を増やしてみてください。

まとめ

中学受験の過去問は、第一志望なら小6の9月から10月、併願校は11月から12月に始めるのが目安です。年数は第一志望で5年分から10年分、併願校で3年分から5年分をそろえます。基礎固めを終えてから着手し、9月開始に間に合うよう夏のうちに用意しておきます。

解くときは古い年度から順に、本番と同じ制限時間で通し、週に1年分から2年分のペースで進めます。丸つけは当日に行い、点数は満点でなく合格者最低点との差で読み取ります。科目ごとに失点を分け、同じ回を繰り返して伸びを確かめると、残り期間の対策が絞れます。

親はコピーや日程の管理を引き受け、点数で叱らず復習を支える側に回りましょう。まずはわが子の受験校を数え、開始時期と年数を書き出すところから始めてみてください。

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